むし歯 う蝕(うしょく)

虫歯は、口の中の細菌が作った酸に溶かされて、一部が欠損した状態の歯のことです。
「歯医者で歯を削って治療すればむし歯は治る」と思っていませんか?
歯医者さんでの削って詰める治療は、「歯ブラシが届きにくい穴」をふさぐためです。
むし歯の原因が改善されなければ、すぐに新しいむし歯が発生する恐れがあります。
歯に穴があくのは、「お口の中にいる細菌が出す酸」と、「飲食物に含まれている酸」が歯を少しずつ溶かしていくからです。
このようなお口の環境は、歯みがきや食生活、生活習慣からつくられていきます。
患者様自身がむし歯の原因を知り、原因を少しずつ改善していくことがむし歯の治療や予防にはとても大切です。
歯周病


歯周病の進行
この歯周ポケット内部で、細菌と体が戦います。
戦場となってしまった歯ぐきは、炎症で腫れたり、出血しやすくなります。これが「歯肉炎」です。
炎症が続くと、歯と歯ぐきの境目の溝が深くなって歯周ポケットができます。
ポケットの中までプラークが入り込んでしまうと、歯ぐきの深い部分にも炎症が広がります。
歯を支えている骨(歯槽骨)などの組織まで炎症が近づいてくると、骨は炎症から逃げるように溶けていきます。
そうなるとさらにポケットは深くなり、炎症は拡大し、歯がぐらつき、最終的には歯が抜けてしまいます。
ここまでの流れをみると、細菌プラークが歯ぐきや骨にダメージを与えているようですが、実は体を守るために免疫が炎症を拡大させているのです。
歯周病は歯の根元周りに巣食う細菌をやっつけるために免疫が仕掛けた戦いの結果です。


歯周病と全身の病気
歯周病はお口の中だけの病気というのは大きな誤解で、歯周病菌が歯ぐきに侵入すると、血流により全身に広がっていきます。
歯周病は「炎症」を通じて体全体に悪影響を与えます。

タバコと歯周病の関係

タバコの主な有害物質は「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」です。
「ニコチン」が歯ぐきの毛細血管を収縮させます。
血管が狭くなり血流が悪くなることで、歯ぐきに酸素や栄養が行き届かなくなり、歯周病を悪化させます。
「タール」は、口内の表面に沈着し唾液の出る部分を塞ぎ、唾液の分泌量を減少させます。
唾液が少ないと、プラークや歯石が付着しやすくなってしまいます。
唾液量の低下や「一酸化炭素」の酸素の供給が行き届きにくくなることも、歯周病のリスクとなります。
他にもたばこは「歯ぐきへの着色」「味覚が鈍くなる」「口腔内や咽頭のがんの発生率が高くなる」「口臭が悪化する」「口の中の乾燥する」等の影響があります。
葉巻、パイプの歯周病との関係
アメリカ合衆国のメリーランド州ボルチモアでの調査では、
葉巻やパイプの喫煙は吸わない人と比べて中等度および重度の歯周炎の有病率が高く、歯ぐきの下がり方も高かったことから、「歯周病の歯に対して、紙巻たばこと同様の悪影響を及ぼす」ことが報告されています。


加熱式たばこや電子たばこと歯周病
紙巻きたばことの大きな違いは、煙ではなく「水蒸気」を吸うことです。
日本製の電子たばこはニコチンが含まれていません。
加熱式たばこは紙巻たばこと比較してタールや一酸化炭素の量が少ないです。
タールは発がん性と唾液の量を減らす作用があります。
しかしニコチンは紙巻たばこと比較して13-87%含まれており、加熱式たばこは紙巻たばこよりも使用頻度が増えることも報告されています
ニコチンの歯周病の危険因子としてはタールよりも高く、加熱式たばこの歯周病へのリスクは依然として存在すると考えられます。
禁煙したい方こそ歯医者でメインテナンスを受けて欲しい
現在は禁煙しているが以前は喫煙していた人は、1度もたばこを吸っていない人と比較しても歯を失うリスクに大きな差がなく、喫煙を続けている人は歯の喪失リスクが2.6倍高かったというデータがあります。
たばこを止めれば歯を長持ちさせる可能性が高くなります。
たばこには2つの依存があり、ニコチン依存と、習慣的に吸ってしまう心理的依存があります。そのため禁煙は簡単ではありません。
歯周病や歯の着色、口臭等たばこの影響を直接確認できるのはお口の中だからこそ、歯医者でお口の中のメインテナンスも一緒に行うことをおすすめします。
継続して口腔内のメンテナンスを行うい、口腔内の状態を改善をすることで禁煙のきっかけになることもあります。
歯の治療だけでなく、メインテナンスも受け、禁煙を一緒に取り組んでいくのが望ましいと考えます。
安心安全に治療ができる「一歩進んだ滅菌」
患者様が安心安全に治療にかかれるように、強力な新兵器を導入しました。
歯科用の最新型のオートクレーブ滅菌器であるドイツ製シロナ社の「DAC Universal」 [ダック・ユニバーサル]を導入いたしました。
タービンを完全に滅菌できる優れものです。
歯科用最新型のオートクレーブ滅菌器

歯科医院で歯を削る機械をタービンといいます。
この滅菌器のすごい所は「DAC Universal」1台で、タービン、コントラ、ストレートハンドピース(歯を削る機械)を、精製水や電解水を用いて、機械の内部、外部の洗浄し、内部まで完全滅菌し、しかもオイル注油ができることです。
さらにはバックフラッシュというこの器械独自の工程があり、機械内部にいたるまでの厳密な滅菌(完全にすべての菌を死滅させる滅菌)を一気に行えるという優れものです。
現在、日本の多くの歯科医院で使用されているオートクレーブでは、コントラやタービンに入り込んだ血液や唾液の除去や滅菌を完全に行うことができません。
「DAC Universal」を使用することにより、より安心な歯科治療を受診していただけるようになりました。
高い安全性の確保に貢献する感染管理システム
歯科診療における感染管理はますます重要になってきており、患者様の全面的な保護を確実なものとするため、インスツルメントのハイレベルな再処理が必要となります。
デンツプライシロナの感染管理ソリューションは、ボタンひとつでインスツルメントの洗浄(内外部)、注油(ハンドピースの場合)、滅菌(内外部)が完了。交叉感染のリスクを低減できます。
インスツルメント類の洗浄と滅菌
ハンドピースは、その狭く複雑で湾曲した内部構造のため、特別な洗浄と滅菌が必要です。
血液、唾液、分泌物、組織などの治療由来の汚染に加え、金属摩擦や残留オイルによる機械由来の汚染にさらされるハンドピースを清潔に保つことは、衛生管理上、最も要求の厳しい条件です。
インスツルメントのメンテナンスを短時間で的確に行うコンビネーション型滅菌器DACユニバーサルは、ハンドピースおよびタービンを清潔に保ちます。


ヨーロッパ基準EN13060の規格をクリアする、高度な滅菌器

当院では、小型高圧蒸気滅菌器のヨーロッパ基準EN13060のクラスB規格をクリアする、高度なオートクレーブを使用しております。高度な滅菌を可能にし、患者様への細菌感染の危険性を大幅に低減させます。
チャンバー内を真空にしながら飽和蒸気を注入する工程を数回繰り返す高度なプレバキューム機能により、飽和蒸気の浸透を妨げる残留空気を除去。従来の滅菌器では困難であった中空製品(インプラント用インスツルメント、ハンドピース、シリンジノズルなど)や繊維製品(ガーゼ、ドレープなど)を内面まで確実に滅菌しトップレベルの衛生環境を提供します。
残留空気を排出し真空状態となったチャンバー内に飽和蒸気を充満させることにより、中空製品(インプラント用インスツルメント、ハンドピース、シリンジノズル、バキュームチップ等)や、繊維製品(ドレープ、ガーゼ等)を確実に滅菌します。
ハンドピースの洗浄(内外部)・注油・滅菌(内外部)を1台で行うDACユニバーサルとの併用により、滅菌先進国のドイツ並みに高度なハイジーンシステムが完成します。
チェアー 集中洗浄
過酸化水素水(オキシゲナル6)を使用した集中水消毒システムと常時水消毒システムの2つのシステムにより、水路管内を衛生的に保ちます。
集中水消毒システムは濃度の少し高い酸化水素水を用いて水路管を約30分間漬け置き処理します。
常時水消毒は低濃度の過酸化水素水を用いて、常に水路管を清潔にするシステムです。トリートメントユニットに流れる水が不衛生になるのを防ぎます。
さらに、トリートメントユニット内を流れる水は行き止まりがないように設計されており、常に、流動的で溜り水になって不衛生な状態になることを防止しています。
